ビジネスで使うツールのトレーニングビデオ。ツールを提供している企業のプロジェクトマネージャーが、オンラインセミナー形式または概要を数分でパパッと数説明する動画を時々見ることがあります。

ほぼ毎回と言える頻度で気になる点をリストにしてみます。

字幕が長すぎる

グローバルな企業のビデオだと、話し手は英語であることが大方です。ありがたいことに、ターゲットであるオーディエンスに字幕が必要であることを把握してくれているので、ビジュアルだけに頼る必要はありません。

ところが、慌てて一番安いところに頼んだのか、社内にいるバイリンガルの人に「ちょっとお願い」で頼んだのか、字幕が長すぎてビジュアルを見る余裕もなく、読んでいる途中でコマが進んでしまう、というものも少なくありません。結局、何を説明されているのか分からない状態でビデオ終了という始末。

ポイントが掴めない

説明しているトピックを話し手がよく理解していないのかも、と思わせる動画もたまにあるかと思います。その場合によくあるのが、学ぶ側が知りたいと思う点がカバーされておらず、いわゆるパワポ仕上げで画面に出ているテキストを読んでいるだけ、といったもの。それならむしろ普通のドキュメントを自分で読む方が分りやすいといったケースもあるのでは。

また、PMの他にセールス担当も話し手として参加しているため、2人の会話形式になっているものもよくあります。「これは分かる?」「えーっとどうだったかな、ああこれはちょっと違うな」など余分なフレーズが満載で、時間を埋めるためのフィラーを入れているのかと思わせるものも。どちらにせよ、トレーニング終了後に動画だからこそ分かりやすかった、という感じはあまりなかった出来のトレーニングビデオも少なくありません。

話し手の言葉が聞き取れない

スピーカーの英語のアクセントが濃い場合、残念ながら何を言っているのか分からないというケースがあるかと思います。差別云々の問題ではなく、英語が母国語ではない人が、アクセントの強い英語を耳にする場合(それに慣れているケースを除き)ネイティブの英語を聞くより難しいということがあります。

それならば、いっそのことプロジェクトマネージャーにシナリオを書かせて、ネイティブスピーカーにトレーニングの声を任せるという方法もあるのでは。社内の誰かでも、プロのフリーランサーを雇うにしても、ユーザーの気をそらせないものの方が、結果として、この企業のトレーニング動画は分りやすいというイメージが定着していくことに繋がるのではないかと思います。

字幕に関しても、word-to-wordの訳を提供するのではなく、ビジュアルとバランスの取れた読みやすい訳をtranscreationで仕上げることができるプロを雇えば、修正時間も削ることができますし、結果として時間もコストも調整しやすくなるのでは。

Takeaway

カスタマー重視というスローガンを掲げているグローバル企業はいくつもありますが、こうしたツールやサービスのトレーニング動画を見ると、その温度差が明らかに見えます。過去に、スペシャライズしているものはないけれど、全般的にある程度のレベルなら何でもできるようにすることを推奨している人の話しを聞いたことがあります。それはそれで便利なスキルかもしれませんが、To Do List を完了しただけのクオリティのものは、結果として顧客の役に立っているのか、今後の売り上げに繋がるのか、といった視点において、見直す点も十分にあるのではと改めて考えさせられた件でした。