人気司会者によるヘンリー王子夫妻のインタビューがアメリカでかなりの視聴率を記録したそうですが、なぜイギリス王室に興味を持つアメリカ人がこれほどいるのか?という疑問の声がありました。「なぜ?」という質問の方が不思議に思った理由をいくつか挙げてみます。

手が届かない存在

一代で成した富がどれほどあっても買い取ることができないといったイメージの世界はいくつかあるかと思います。特にその世界がエレガンスやマナーや美しい建築物と芸術そして長くドラマチックな歴史で飾られていれば、庶民の関心を集めるのはなおさらのこと。

史上の人物

王室ドラマの人気は揺るぎないものがあるかと思います。衣装や建築物はもちろんのこと、マナーや立ち居振る舞いが一般人のそれとは明らかに違うところも興味を引くところ。歴史上の人物と直結している人々が、リアルに現在もその立場にいるというところも、人々の関心を集める理由かと思います。興味津々の人々がアメリカにいても別に不思議はないのでは。

品格と歴史

自由主義や個人主義の素晴らしい点やメリットはいくつもあると思いますが、逆に、自己主張を尊重していては成り立たないシステムというものもあるかと思います。そうしたシステムを維持するために、一般人には理解できないようなルールというものがあり、その上で品格や歴史と伝統を維持しているという流れもあるでしょう。現代では後者を自由のない世界であり、正しくない伝統と見る人も少なくないようですが、部外者がそれを批判することに賛成・反対するのは、国や文化やその人のバックグランドによって大きく異なるように見受けられます。

美しい建築物と芸術品

モダンアートは個人の趣味が大きく分かれるかと思いますが、人が見て美しいと思うもの、つまりgolden ratioを取り入れて創られたものには、つい目がいってしまう、ということはあると思います。現代においても日々そうした美術に身を置いている人々に大衆が興味を寄せるのは別に驚くことでもないような気がします。

Takeaway

伝統を守る上では、面倒なことも、現代の感覚では受け入れがたいこともあるかと思います。とはいえ、特に個人の自由を重視する国々で、なぜ今も大衆がこれほどまでに一国の王室に興味を抱いているのかという疑問は、なかなか興味深いと思います。例えば自由と伝統、美術や建築の現在と過去、礼儀と作法といった点からしても、人には手の届かない何かを敬いたいと思う気持ちが潜在的にあるのかも。他国の王室ゴシップという下世話な点ではなく、「なぜ」を考えると、現代人に何が欠如しているのかを考える機会にもなりそうです。