過去、お世話になったインド人の教授が「着物が似合うのは日本人女性、サリーが似合うのはインド人女性、ジャック・ケロアックの『On the Road』を芯から理解できるのはその時代に生きた若者」と言ったことがありました。当時はそれに反論したように記憶しています。今になってみると、教授の言うことは的外れではなかったと思います。

「似合わないから着てはいけない」、「その時代に生きていなかったから理解できない」ということではなく、ものごとには、様々な要因が関連して成り立っているという、単なる避けられない事実を教授は指摘していたのかもしれません。そうした事実を完全否定していると、逆に視野が狭まることもありえるという意味合いを含んでいたのかとも思います。

同様に、1950年代のハイウエストデニムをスタイリッシュに着こなすには、本来のデザインが意図していたフェミニンなラインを最大限に楽しめるボディラインが必要なのかも。

マリリン・モンローではなくても、レトロなハイウエストデニムを着こなせるように努力することはできるはず。いくつかリストに挙げてみます。

ウエストとヒップの割合を知る

まずチェックしておきたいのは、ウエストとヒップの割合。これは「0.7」くらいが前提になります。

ハイウエストデニムを購入する時、「ウエストに合わせれば後は自然にフィットする」とサイズ情報に書かれていることが多いと思います。でも、これは元来メリハリのある体型が基本の人達を対象としているわけで、元から全体的にスリムな人達にはあてはまりません。後者の場合、「ウエストに合わせて買ったらヒップがブカブカで本来のシルエットが全く活かされていない」、「ずん胴が強調される」ということになりかねます。

自分のウエストとヒップの割合を知る

「ウエスト ÷ ヒップ = W&Hの割合」だそうですが、それが「0.7」あたりか調べます。0.7 台でなければ、そうなるまでにどれくらい絞る必要があるか想像しやすくなります。

リプロデニムで有名な所のサイズ表を見ると「0.6」台なども見かけるので、この時代のデニムはメリハリがある体型が綺麗に見えるシルエットを目的にしていることがわかります。

つまり、ウエストは合っているけれど、ヒップが合わずにラインが美しくないと感じるならば、現在の体型がそのデニムに合っていないという、あまり嬉しくない事実が判明します。

全体的にスリムな体型に見えても、この割合が「0.7」台だと、そのベースに合わせたメリハリが見えるはずです。マリリン・モンロー体型でなくても、この割合を目指すと、レトロなハイウエストデニムを着た時に、自分のラインがより美しく見えるようになるのではないかと思います。

やっぱり運動と食生活の見直し

毎朝 15 分のピラティス、週に数回1時間の水泳、食生活の見直しなどを3週間続けるだけでも、ウエスト – 5 cm は充分可能だと思います。体幹を意識して鍛え出すと、デスクに向かっている間も、お腹を引っ込めて背筋を伸ばす姿勢がクセになり始め、次第にその方がラクになってくるという声もよく聞きます。

現代の女性は昔に比べてウエストも太い

現代の女性は1950年代の女性に比べて、ウエストが 7 インチも増えているそうです。その理由は、ライフスタイルや食生活の変化と体を動かすことの減少だと言われています。

例えば家事1つとっても、その様子は 1950 年代に比べて現代の方がずっと便利でラク。意識して努力しなければ、全体的に太くならないわけがありません。そこにもってきて、努力なしにあの頃の女性のために作られたデニムを美しく着こなしたいと言ったら、当時の女性達には「冗談でしょ」と言われそう。

メリハリがあって何が悪い

「1950 年代の女性の方がスリムだった」といった情報が流れると、ほぼ決まって「curvier the better!」と反論する声が出ます。

もちろん個人の好みは別として、ハイウエストのリプロデニムに関して言えば、ウエストがキュッと締まっていて、バストとヒップがウエストよりプラス10インチといった体型の方が、サマになることは否めません。なぜなら、元のデザインがターゲットにしている体型は、肥満体型でも、ずん胴の体型でもないからです。

現状の体型を活かしたいならば、それに合ったデザインのファッションもありますし、「私はこれがいいの」と思うのであれば、他者にどう思われようと、堂々と着こなせばいいだけの話しです。ただし、そのデニム本来のラインを楽しみたいと思うなら、着こなす側が体を絞るというオプションは、デニムに対するマナーとも見て取れるかもしれません。

Takeaway

現状の体型に合わせたファッションもよし、ファッションに合わせて楽しみながら健康的に体型を絞るのもよし。自分が着こなしたいアイテムの本来のテイストを自分らしく引き出す術は、いくつあっても損はないはずです。

 

 

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